4年に一度の神舞が開かれる、祝島へ

今年は祝島で1000年以上続く「祝島神舞神事」の4年に一度にあたる開催年にあたり、この8月16日から20日まで、無事執り行われました。この機会に、島外でお手伝いをしていただいているスタッフの方々にも、この島の、そしてこの自然エネルギー100%プロジェクトの「根」にあたるといえるものを体感していただきました。その感想を御紹介いたします。

祝島千年の島づくり基金 事務局

 

8月16日から20日まで、祝島では4年に一度の伝統行事、神舞が行われました。祝島自然エネルギー100%プロジェクトをお手伝いしているスタッフもこれを見逃すまいと祝島を訪れました。当日は5日間とも素晴らしいお天気に恵まれて、力強く美しい神舞や島の様子を視察しながら、祝島の伝統と魅力に触れることができ、そしてまた、プロジェクトの今後を考えてゆく機会となりました。今回は、その神舞や島の様子、プロジェクトが行われている場所の様子を、写真を交えてご紹介します。

神舞の様子

スタッフは早朝にフェリーの始発点である、柳井港を出発しましたが、途中の室津港では既に、フェリーを待つ長蛇の列がありました。

祝島に到着し、三浦に移動すると、小祝島の方から次々に船が登場しました。お昼過ぎに御座船が三浦湾に到着し、三浦荒神祭が行われました。

 

その後、本浦に移動し御座船が到着しているのを待っていると、

同じように御座船を待つ人々が桟橋にあふれていました。

神殿では、毎日様々な神楽が行われました。赤い顔をした鬼の登場に泣き出す子供もいるなど、微笑ましい雰囲気に包まれる瞬間もありました。こうして、島民の人、島の外から訪れた人、皆が見守る中で神舞は進行しました。

 

 

祝島自然エネルギー100%プロジェクトの様子

まず、祝島島民の会の事務所を訪れました。玄関には神舞記念として、プロジェクトニュースが掲示されていました。立ち止まってこのニュースを読んで下さる方も多く、今回の神舞を通じて、より多くの方々に本プロジェクトのことを知って頂くことが出来たのではないかと思います。

【神舞増刊号】壁新聞

次に、島の食料品店さんに設置された太陽光パネル第2号の様子を見に行きました。神舞の間は雲一つないお天気が続いていたので、連日ほとんどフル稼働でした。下の写真は、食料品店さんの片側の屋根ですが、後ろに隠れている屋根にも太陽光パネルが設置されています。

 

〜祝島の集落散策〜

太陽光パネル第2号が設置されている食料品店さんからしばらく集落の東側に進むと、島の食堂「こいわい食堂」さんがあります。この食堂は太陽光パネル第1号が設置されている個人宅の敷地内の倉で営業されていて、ここで消費される電気にはそのパネルで発電されたものも使われています。この日は神舞のためお休みでしたが、中を少しのぞかせて頂くと、太陽熱を利用する器具、ソーラークッカーがありました。お天気の良い日は、卵焼きがすぐに焼けてしまうほどの熱が集まるそうです。

 

 

さらに、坂道を上へ上へと登ってゆくと、伝統的な練塀や石垣が見える町並みが現れます。

そして石垣の壁がある坂を登ったところに、祝島の港町が一望できる小学校があります。ここからは集落や上関原発建設予定地が一望でき、さきほどの太陽光パネルが設置されている家々の屋根も見ることが出来ます。

さらに、帰り道に坂を下っていくと、「郷土祝島資料館」というところがありました。何と、島の砂やダンボール・紙類など、身近にあるものだけで祝島の様子を表現した作品が展示されています。神舞をモチーフにした作品もありました。

 

“祝島の魅力のひとつ、絶景スポットの紹介”

●平さんの棚田

港から4kmのところに平さんの棚田があります。片道1時間半の山道をひたすら登り続けると、黄金に輝く稲穂が広がる棚田がありました。棚田の奥から海を見下ろすと、まるで棚田が天空に浮いているように見えます。祝島を訪れたら、一度は挑戦していただきたいスポットです。


 

この平さんの美しい棚田については、写真集も出されています。

ぜひご覧下さい。http://www.mizunowa.com/book/book-shousai/tanada.html

 

●行者堂

平さんの棚田に向かう道を途中まで進むと、行者道との分かれ道があります。そこを2.5kmほど進むと、鳥居と行者堂、そして首塚を見つけることが出来ます。

距離は平さんの棚田よりも短いですが、斜面が急で途中、茨の道を進む場面もありました。しかし、森の中に突如現れる鳥居には、息をのむような不思議な魅力があります。

まとめ

今回、訪島中は連日雲一つないお天気に恵まれたということもあり、港町がある島の南部は、特に日中太陽光が集まり、パネルの設置に適している場所だということを肌で感じることが出来ました。ただ、祝島の伝統的な家々に特有の屋根瓦は、老朽化もあってパネルの設置に適していないものも多く、また、台風の影響も考慮しつつ設置環境を整えていかなければならないことなど、難しい点もあります。しかし、こうした難点や課題点もある中で、島の伝統を守りつつ新たな取り組みに地道に挑戦してゆく祝島の姿に、改めて魅力を感じ、スタッフとしてもプロジェクトの推進を今後も頑張ろうと決意を新たにした視察となりました。

 

 

 

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